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2011年
5月11日

浜岡原発の全面停止について

カテゴリー:blog | 投稿者:seto01

5月6日、菅総理が浜岡原発の全面停止を中部電力に要請しました。唐突な発表だったので、皆さんも驚いたのではないでしょうか。

今回は、これについての所感を書くことにします。

総理自身の説明によると停止要請の理由は「国民の安全・安心に配慮して」とのことでした。確かに浜岡原発は予想される東海地震の震源域に建っています。加えて防潮堤も東日本大震災と同程度の震災を想定すると高さが不足しており、危険性を指摘する人もいました。

しかし、今回の停止要請は各方面から疑問の声が上がりました。

理由のひとつは、停めなければならない明確な根拠が説明されなかったことです。

総理は不安材料として「今後30年間でM8以上の地震発生率86%」を挙げています。しかし「M8地震発生率86%」は直接的な停止理由になりません。福島原発の場合も原子炉自体は耐えています。これを理由とするなら、浜岡の原子炉がM8で損傷する根拠を示す必要があります。

予備電源の喪失については地震を原因とする説もありますが、これを停止理由には挙げていません。

防潮堤の高さ不足は重要な要素です。しかし、5月6日の会見では、新堤防の完成をもって運転再開の方針が示されませんでした。また福島を教訓とするなら、予備電源の喪失主要因は津波なので、現在計画されているように屋上と高台への電源移設で簡単に対応できます。

もう一つは、浜岡原発を停めることによって生じるであろう地域や経済の様々な問題に対して、善後策の説明がなかったことです。

中部地方には日本経済の屋台骨ともいえる自動車産業が多く立地しています。

電源が安定して提供されない可能性があると、企業はリスクを分散させるために海外への移転を考慮せざるを得ません。事実、いくつかの関連部品工場は海外への移転を検討し始めています。この問題への対応策は示されませんでした。

原子力産業にも影響があります。浜岡原発には関連企業を含めて約2,800人の職員が働いています。直接的には、停止期間(最低2年)の職員の雇用問題、出入り業者の業務喪失など。間接的には、人口流出による地元経済活動の低下などが想定されます。

燃料費の増加も深刻です。浜岡原発を停止している間、当面の電力不足分は火力発電で補うことになります。この場合、燃料費が年間2,500億円程度増えると試算されています。これを全て電気料金に反映させると20%前後の増加になるともいわれ、利用者の負担が大きくなります。

5月9日、中部電力は総理の要請を受け入れ、浜岡原発の全面停止を受け入れると発表しました。同時に「燃料費の増加分を利用者に負担させるわけにはいかない」として、政府への援助を要請しています。政府からの具体的な回答はまだありませんが、実現すれば結局税金で賄われることになり、結果的に国民が負担することになってしまいます。

同じく5月9日、海江田大臣は電事連からの「全国の原発を停止する予定があるか」との質問に対し「他の原発は安全。運転できるよう国が責任を持って説明する」と答えています。

翌5月10日には、総理自ら会見で「今後のエネルギー政策は一旦白紙にして検討する」と言い、記者からの「原発は縮小か?」の問に関しては態度を明確にしませんでした。

試算によると、浜岡原発停止による電力不足は起こりません。しかしこの試算は、休止中の火力発電所を全て稼働させ、例年通りの水力発電量が確保でき、夏が猛暑にならないという前提です。それでも余力はほとんどありません。ひとつでも前提が崩れると停電の可能性がある綱渡りの供給量です。

もちろん計画されていた東京電力管内への電力供給は不可能でしょう。そうなれば、夏季、首都圏で電力不足の可能性も出てきます。

浜岡原発は確かに様々な危険要素を包含しているため、一旦停止して対策を講じるのは必要だと思います。

しかし明確な根拠を示さず、想定される諸問題の対策もなく、再開の確認もできない状態での停止要請は、あまりにも先走りすぎだというのが正直な感想です。


2011年
4月12日

上関町周辺の選挙結果を受けて

カテゴリー:blog | 投稿者:seto01

山口県議会議員の選挙が終了。上関周辺の市町では福島の原発事故を受けて、急遽、立候補した候補者がいましたが全員落選。

上関町民をはじめ、周辺市町の多くの有権者は冷静に判断したようです。

しかし、今回の選挙結果で原発の安全性が立証されたわけではありません。原子力は潜在的に危険をはらんでいます。その危険を押さえ込み、有益な部分だけを使うためには、高度な技術とそれを制御する訓練された運転員、そして運営する企業の倫理観と地元との信頼関係が必要です。

世の中はゆっくりと脱原発に向かっていくかも知れませんが、現段階ではまだまだ原発の役割は大きいと思います。上関のまちづくりも原発立地が前提です。中国電力には、一層のリスク管理の徹底と地域とのコミュニケーションをお願いします。

最後に、反対派が拠り所にしている学者やジャーナリストの資料や説明の中に見られる不適切な部分が、わかりやすく、簡単にまとめたものを掲載しておきます。こういった資料や説明に誤りがあると指摘されているということを、ある程度知っておくことも必要だと思います。
(ツイッターによって簡略化されたものを集めてあります)

http://p.tl/RWSo

http://p.tl/i-YD

http://p.tl/yuGU

http://p.tl/RHDX

http://p.tl/GR0V


2011年
4月4日

上関町福浦の竹細工名人・柏木節幸さんが、新作の帆船を製作しました。

新作帆船を持つ柏木節幸氏



愛・ランドフェアで竹細工の展示



宝船(2タイプ)



柏木さんは町連協会報「花信」2号、10号でも紹介した竹細工の名人です。

中でも得意なものは帆船。手に持っておられるタイプの他に宝船もつくり、毎年小学校の卒業生全員にプレゼントしています。一つひとつとても丁寧に作り込まれた宝船は、子供たちにも大好評です。

柏木さんは、竹と和紙で立体凧もつくります。

卒業生に宝船をプレゼント



完成した立体凧



立体凧を上げる柏木さん


空中に浮かぶ立体凧
中でも驚くのは竹で枠をつくり、和紙を貼った帆船型の立体凧です。これが空中に浮かんでいるのを見ると、不思議な感じがします。

「形は四角でも丸でもかまわない。風を含む形で、バランスをとれば上がる」そうです。

今回つくったのは得意の帆船です。

これまでも帆船は何種類かつくっていましたが、全体を大きくし、一段とスマートになりました。

完成した帆船



右舷側アップ



製作中手許アップ



船体はもちろん、柱も帆も全て竹でできています。つくりは非常に丁寧で、隅々まで美しく仕上げられています。釘は飾りで、接着の役目はほとんど果たしてないそうです。

デッキには救命ボートが置かれ、キャビンもつくられています。こうした細かい仕事も柏木さんならではです。

柏木さんは「根気はいるけど、作り方を覚えればできます。誰でも教えますよ」と言われています。作り方に興味がある人は訪ねてみてください。

製作中の柏木さん


2011年
3月19日

東北・関東大震災について

カテゴリー:blog | 投稿者:seto01

3月11日14時26分、宮城沖を震源とする、震度7、M8.4の地震発生!(後にM8.8、M9.0と2度修正)

たまたま家でテレビをつけたまま仕事をしていたので、発生直後から生で中継を見ていました。

画面には太平洋岸が真っ赤に点滅している日本地図と、初めて見る「大津波警報」の文字。「大津波」ってどんなんだろうと思っていたら、6mとも10mといいます。そんな津波など想像すらできず、テレビを見続けました。

そのときふと気になったのが、震源地に最も近い女川原発です。地震の時に自動停止するのは知っていましたが、はたして本当に止まるのか?

なかなか情報がないまま約40分経過。今度は茨城沖でM7.4の地震が発生しました。この頃から地震の情報と津波の情報が入り乱れ、見ている自分も大混乱になりました。そのうち、女川原発は自動停止。福島第一、第二も自動停止。東通は定期検査中で動いていないという情報が流れてひと安心。

ところが、しばらくすると福島第一の冷却用ポンプが全て起動せず、燃料棒の温度が上がり続けているという情報が報道されました。

私たちがこれまで学んできた原発の緊急停止の手順は「止める」「冷やす」「閉じこめる」です。「止める」は行われたものの、次の「冷やす」ができなければどうなるのかわかりません。テレビでは解説者が「冷やすための水が減ってくると燃料が溶け、炉心溶融が始まる可能性もある」と言います。フジテレビでは原発反対の運動家まで出て「メルトダウンが始まっている」と言い出す始末。

もともと「炉心溶融(メルトダウン)」は、圧力容器自体が溶け始める現象だということ(海外では明確に分けてあるそうです)なので、燃料が溶けるのはメルトダウンとは言わないそうですが。

それから以後はテレビで詳細が報道している通りです。

ここで一つだけ確認しておきたいことがあります。

テレビでは「安全と言われた原発だが…」とか「原発の安全神話…」という言葉をよく聞きます。反対派も「推進派は原発は安全だと言っていたが…」という言葉で非難しています。しかし、原発を設計した人も、電力会社も、国も、推進派も、立地点の住民も「原発は安全だ」と思っている人は一人もいなかったということです。

なぜそう思うのかを説明します。

まず、原発には起り得る事故を想定して様々な安全装置がつけられています。そして、放射線を測るための計測装置(モニタリングポスト)を各地に置いて、常に監視を続けています。もしもの事故が起った時のために、対応と情報収集、連絡の役目を担う司令室(オフサイトセンター)を、少し離れたところにつくっています。

また、運転に従事する職員、周辺住民も定期的に避難訓練を行っています。避難経路は広報紙などで知らされ、いざという時に住民に知らせる防災放送設備も充実しています。つまり、誰よりも安全性を疑っていたのは原発関係者なのです。

このことは、結果的に今回の事故に役立ちました。住民の避難はパニックになることもなく行われ、大量に被曝した人はいませんでした。モニタリングポストは刻々と変る放射線量を計測し続け、貴重なデータを知らせてくれます。それを元に東電の社員や自衛隊員、機動隊員などが対処に当たっています。彼らは確かに被曝していますが、健康には影響ない量に抑えられているそうです。

福島原発は初期の古い設計の原発です。40年前の設計である原子炉が、あの地震と津波に耐えたことはすごいことだと思います。しかし、冷却用のポンプが全て作動しなかったのは、対策の不備だと言われてもしかたありません。「想定以上の津波だった」は、言い訳にしか聞こえません。

それでも、放射線を正しく怖がり、原発の危険を極力減らそうとした努力。そして、事故が起ることを想定した準備は、今のところ巧く機能しているのではないかと思います。

今、世論は少しずつ反原発に向かっているように感じます。原発を誘致した上関でも、不安を持つ人が増えたと思います。反対派は、ここぞとばかりにその不安を煽ってきます。

私たちが考えなければならないのは、むやみに怖がること、不安がることではなく、また安全を過信することでもありません

信頼できる情報をより分けて、何が起っているのかを正しく知り、これまでの経験と知識と常識に照らし合わせて、自分で正しいと思う道を選ぶことではないでしょうか。

今はいろいろなところから入ってくる情報に耳を澄ませていたいと思います。


2011年
3月1日

上関町 最近の田ノ浦004

カテゴリー:blog | 投稿者:seto01

21日に工事が再開して、現場がいろんな意味で活気づいてきました。純粋に工事だけで活気づいてくれるのならいいのですが、町外の反対派が大勢やって来て活気が出るのは、町民としてはありがたくないですね。

海のほうは、海上保安庁が妨害する船を排除してくれているようです。ただ、陸は反対派が集まって邪魔しているため、工事が進みません。もみ合いの中で祝島の女性がケガをしたそうです。警備員もヘルメットが割れ、ケガをした人がいるそうです。こういう状態は誰も望んでいないと思います。

反対派は「それなら工事をやめろ」と言います。その理屈は変です。正式な手続きを経て始めた工事です。自分たちが勝手にやって来て妨害をして、怪我人が出たからやめろと言うのは理屈に合いません。やめなければならないのは反対派の妨害行為のほうです。

中国電力のホームページには妨害の様子が写真で紹介されています。作業船の前を塞ぐ船や、台船のロープに舫いを取っている船が写っています。違法は明らかですし、非常に危険な行為です。ぜひやめていただきたい。