スキー教室で子どもたちに「生きる力」を!
(以下1/29(日)に実施したキッズネットワーク主催の「雪ん子ツアー」での様子です。1/25ブログを合わせてご覧下さい。)
「もう無理・・・」「できない・・・」私が大佐スキー場でスキー指導していた時、ある子が私に漏らした言葉です。私はスキー経験が全くない数名の子どもを指導していました。最初は雪やスキーに慣れていないせいか当然上手に滑ることはできません。灰色の雲からは雪が降り出し、吹雪になりました。ゲレンデの視界は最悪です。その中で子どもたちは何度も転び体中雪だらけ、そして気温は極寒の氷点下です。さすがの子どもたちからも弱音が出てしまいました。
スキーやスノーボードはレジャー・遊びのような軽いイメージを持たれている方も多いかもしれませんが、実際はそうでもありません。特に初心者の場合、指導する側も習う側もみんな必死です。子どもにとって、これは乗り越えなければならないちょっとした壁となりました。あまり経験したことがない環境の中で「うまく滑りたい」という気持ちと「あきらめよう」という弱気の葛藤があったのだと思います。この時こそ、成長のチャンスです。
流石は上関っ子。ゲレンデを上手に滑る先輩や友達の姿を見て、「あんな風に滑りたい」「あの子に負けたくない」と思ったのでしょう。そこから私の指導に対し素直に耳を傾け、そして実践するようになりました。指導する側にも熱が入ります。こうなるとスキーは飛躍的に上達します。「一回も転ばんかったんよー」広島県の山奥で嬉しそうな上関弁が響きます。まさにゴールデンエイジです。
このスキー教室で子どもたちは色々なことを学ぶことができたと思います。このような経験から得られる「生きる力」をたくさん育んでもらい、大人になっても地域が抱える困難な課題にもあきらめずに挑戦し、いつかはそれを乗り越え、未来を明るく照らし地域に貢献できる人材になってもらいたいと願っています。また、私たち大人も子どもたちに「地域社会に貢献できる人材に!」と願うのであれば、それを実践していかなければなりません。原子力論争は大切です。でも、その間も人口減少・少子化など解決が難しい問題が山積し続けています。「もう無理・・・」「できない・・・」と逃げず、「こんな町にしたい」「あの地域には負けない」という強い気持ちや高い目標を持ち「まちづくり」という地道な努力をしていかなければなりません。未来を担う子どもたちは私たち大人の背中を見て育っているのですから・・・。