事務局より

3月11日 東日本大震災から1年 上関町民の思い

  昨年3月11日に起きた東日本大震災から1年が経過しました。今なお、大変な避難生活を余儀なくされている方々には、心よりお見舞い申し上げます。現地では、懸命な復旧作業が現在も続いているようです。一日も早く完全復興されることを願っております。
 上関町では、福島第一原子力発電所の事故以降、中国電力による準備工事が一時中断したままです。国のエネルギー政策も不透明なままであり、原電交付金を活用した「豊かな町づくり」を切実な思いで待ち望んでいる上関町民としても、全く先が見通せない状況となっています。
 このほど始まった3月議会では、上関町の平成24年度の予算案が示されました。それによると、一般会計の総額は約41億7千万円。これに対する町税収入は2億2千万円程度しかなく、そのほとんどをさまざまな交付金等で賄っているのが現実です。
 上関町議会では、原電交付金に頼らないまちづくりも考える「地域ビジョン検討会」が昨年立ち上げられ、これまでに2回の会合が開かれましたが、安定した財源と有効な過疎対策がなければ、一層困難な状況が目前に控えているのは言うまでもありません。
 こうした中、すでに原電交付金を活用した町づくりはスタートしており、福祉、教育など多方面に有効利用されています。
 中でも、昨年暮れにオープンした海峡温泉「鳩子の湯」は、町の雇用や活性化の面でとても大きな効果をもたらしています。
 私たち上関町民は、決してぜいたくをしようとしているのではありません。過疎に苦しむ町を、なんとか住みよい町にするために、私たちは原子力発電所建設を誘致したのです。
 今は、国の方針もまだ決まっていませんが、一日も早く、福島第一原子力発電所事故の教訓が生かされ、より安全性の高い「安全・安心」な原子力発電所が建設されることを望んでいます。皆さまのご理解をお願いいたします。

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