事務局より

中国電力の公有水面埋立免許延長の申請について

 中国電力は10月5日、上関原子力発電所建設予定地の公有水面埋立免許について、3年延長と設計変更を県に申請しました。 上関原子力発電所の埋立免許は、県が2008年10月に交付。中国電力は、翌年10月から、3年の予定で埋立工事を始めました。しかし、計画に反対する人たちの激しい妨害により工事が進まない中、昨年3月の福島第一原子力発電所の事故に伴い、準備工事の一時中断を余儀なくされていました。
 今回の延長申請は、早期建設を望む町民にとって大変心強いことですが、山本知事は現段階において「許可できない」とされており、許可されるかどうかは不透明な情勢です。しかし現時点では、新規建設に対する国の方針が明確とは言えず、知事がその是非を判断できない状況であり、このような発言も仕方がないと考えています。
 一見して国は、「過半の国民が望んでいる」として脱原子力へ向けて舵を切ったかのようですが、克服困難な課題が山積みとなった現実を踏まえ、具体的な方向性を示すことが出来ず「中途半端」なまま。これが今の現状ではないでしょうか。後先を十分考慮せず、今の風潮だけで重要な国策が決められることが許されるはずもなく、我々町民は、こうした無責任な方針に翻弄されています。

 そして、あまり報道されていませんが、今回、中国電力が県へ提出した申請書では、3年の免許期間を延長することに加え、発電所の主要建物用地の高さを10mから15mへと設計変更されました。上関町で想定される津波の高さは4m程度のままですが、10mの敷地でも十分であるところを、さらに5m敷地を嵩上げすれば津波対策は万全なものとなり、福島第一原子力発電所事故の教訓を生かした、より安全性の高い、安心できる原子力発電所が建設されるものと考えています。

 過疎・高齢化の進展が著しい上関町では、上関原子力発電所の建設がなければ「普通の暮らし」でさえ維持していくことは大変難しく、原子力建設を契機とした活力ある豊かな町づくりの実現を切に願っている町民の想いは変わっていません。我々、町連協としても、引き続き諦めずに、発電所の早期建設に向けた推進活動を行っていきたいと考えています。

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