背に腹は代えられない。
2月末日夜,上関町民にとって,ビックリするニュースが報道されました。それと言うのも,山口県漁協祝島支店において,今まで受け取りを拒否してきた漁業補償金を,この度,組合員による無記名投票により「賛成多数で受け取る決議が採択された」というのです。祝島支店の運営状況の悪化や,個々の水揚げ量の減少など,今までずっと受け取りを拒否し続けてきた方たちにとって,自分たちの生活(命)を守るためには「背に腹は代えられない」状況になってしまったということなのでしょうか。
私たちは,苦渋の決断を行った祝島だけでなく,上関町全体がこういった事態となることを避けるために,原発立地に賛成し,推進してきたのです。この町の状況は私たち自身が一番に分かっているからこそ,30年間推進してきました。
二度と福島第一原子力発電所のような事故を起こしてはなりません。しかし,今の上関町においては,原子力発電所立地なくして,未来の町づくりが難しいのが現実なのです。
震災以降,上関原子力発電所建設は暗礁に乗り上げたままです。原子力発電について賛否があるのも分かっています。しかし,私たちの生活(命)を守っていくためには,「背に腹は代えられない」現実があることを,皆さんにご理解いただけたらと思います。