東京オリンピック決定
9月8日の未明に「2020年東京オリンピック開催」が決定しました。
東京オリンピック招致で,非常に注目を集めたのが,福島第一原子力発電所の汚染水問題への政府の取り組み姿勢でした。
安倍首相はIOC総会の質疑応答で「汚染水による影響は福島第一原発の港湾内の0.3平方キロメートル範囲内の中で,完全にブロックされています。福島の近海で私達はモニタリングを行っています。その結果数値は最大でもWHOの飲料水の水質ガイドラインの500分の1であります。これが事実です。そして我が国の食品や水の安全基準は世界の最も厳しい基準であります。食品や水からの被(ひ)曝(ばく)量は日本のどの地域においてもこの基準の100分の1であります。つまり,健康問題については,今までも現在もそして将来も,全く問題ないということをお約束いたします。」と述べました。
今回の安倍首相の発言は,招致決定に大きな影響を与えたと思いますが,一方で,国策として原子力について,リーダーシップを取る覚悟ができたのだとも感じられました。
今月3日には,福島第一原子力発電所の汚染水対策に470億円の国費を投じ,政府主導で解決するとの基本方針が発表されました。
まだまだ,原子力発電に関しては,厳しい世論や批判があると思いますが,オリンピック招致が決まった日本においては,これから建物やインフラの整備で多くの電力が必要になります。先月末頃の新聞に,政府が年末までに策定する新たな「エネルギー基本計画」に,原子力の活用を明記する方針を固めたと掲載されていましたが,厳しい基準をクリアし,安全が確保された原子力発電所は早期に再稼働し,産業の活性化を図ることが,福島の復興や経済発展にも繋がるのではないでしょうか。
この,東京オリンピックの開催決定により,東日本大震災の復興と福島第一原子力発電所の事故が一日も早く収束し,また,日本全体が活性化して元気になることを心から願います。